Chapter 5
絶望
真っ暗な闇の中、わたしは赤い、ねばねばした液体の海に漬かっている。海面に浮かんだ体の周りに、海と同じ色の、不気味な魚が集まってくる・・・魚・・いや、何か不気味な生物。ひれのようなものは無く、しわだらけで、虫のような口をして、汚らしい器官を差し出して・・・
(こないで!)
そう念じても、どんどん近づいてくる・・・・赤い液体の中に漂い逃げ場のない私の体を取り囲んで、そのいやらしいくちばしで、体中をついばんでくる!!
(やだあ!!)
かまれる・・・・痛みとは違う、強烈な刺激が襲ってくる。
(やめて!やめてえええ!!)
体を必死に捻り、よけようとする。でも、金縛りにでもあったかのように動くことが出来ない・・・
あ・・・いやああ!
右足が何かにつかまれ、身体が海の中に引き込まれる!
沈む!!、やだっ!
もう、顎のところまで!!
そのとき、わたしの、女性器と、アヌスに、不気味な生物の頭が押し当てられる!
(ひぃいい!!!)
ぬるっと、入ってくる!!
だめ! 裂けちゃう!!
「きやぁああああッ!!」
私は、自分の悲鳴に目を覚ましていた・・・
***
わたしは、船の艦橋にいた。部屋の中でも一番高い位置にあるプラットホームの上に跪かされ、両手を広げた格好で二人のワドゥクに押さえつけられていた・・・身に着けていた服はすべて剥がされ、首には鉄の首輪、そしてそこから重い鎖が体の前に垂れ下がり、その先には丸い金属の塊がつながれていた。わたしの目の前には、リーダーらしいワドゥクがこちらを見つめて立っている・・・室内には20匹ほどのワドゥクたちがいたが、私が拘束されている5メートル四方ほどの床面にいるのは私の腕をつかむ2匹だけだった。
「あぐっ・・・・くぅうう!」
胴のそこにある二つの穴から伝わってくる、不気味な刺激に、思わず声がでてしまう・・・見下ろすと、巨大な芋虫の尻尾のようなものが私の股間から生え、気持ち悪くうねっている。
「気分ハドウダ? ヒトミ・コタニ大尉??」
こえがする・・・どうして?・・・・私の目の前のやつは地球の言葉をしゃべっている。奴の首のからはこぶし大の灰色の箱がぶら下がっていた・・・翻訳機・・・
「礼ヲ言ウ。地球人ノ居場所ハスベテ教エテモラッタ。」
無機質な合成音声が響く。そんな・・・ばかな・・!!!こいつらが乗り込もうとしたのなら、私の船は自爆しているはず。
「飛行艇モ爆発サセル。」
ワドゥクは、そういうと、艦橋前面に広がった窓を指差した。目の前、平和そうに拡がる宇宙空間に、わたしの飛行艇が左から滑り込んでくる。そして、コックピットのあたりから鋭い閃光を発したかと思うと、次の瞬間、火の玉に包まれ、崩壊し、バラバラに拡散していく・・・
私は、自分の脱出の手立てが目の前で消滅するのを呆然として見守るしかなかった。
「オ前、地球マデ送リ届ケテヤル。」
こいつら・・・基地ではなくて本星を狙う気だ!
「こ・・・殺しなさいよ! まずは・・・わたしを!!」
ADDに私が捕まったことを知らせる方法、いまや、それは、私体にうめられた、生体反応ビーコンを作動させるしかない・・・
「ソンナコトハ・・・シナイ・・・」
私のうしろから、性欲むき出しの下卑た笑い声がひびく。そして、その方向から、右の耳を擦りながら何かが頬におしつけられる・・・鼻をつく匂い、髪をねじあげられ、口に押し付けられる。
「むむむむっ!!」
必死で口を閉じる。汚らわしい器官、ピクピクと震えながら、全体からぬめる液体を染み出させている。
髪の毛がつかまれ、頬が不気味な硬い肉の塔にグイグイ擦り付けられる。顔に青黒い色をおびた、生臭い液体が擦り付けられる。
「心配スルナ、チャントオ前ニモ入ルヨウニナル。コイツラノオカゲ」
くはぁあっ!股間に入り込んだ、二匹の虫が、揺さぶられる。いや、からだから飛び出した腹をワドゥクたちにつかまれ、体の中で激しく暴れ始めているのだ。
「ひぃ!いやぁああっ!!」
敏感な粘膜をいっぱいに押し広げた、おぞましいモノたちが疣だらけの身体をくねらせる。その身体には何らかの棘がはえているのだろうか?時折、引っかかるような、痛感がある。体の中を引き裂かれてしまうのではという恐怖が汚辱感と混じってわたしをおそう。
(いやぁああ!・・・そんな!!)
私の、前後の穴から、生暖かい液が流れ落ちる・・・失禁してしまった・・・? そんな!?
しかし、その液体は、流れたそばから粘膜にしみこみ、びりびりとした尋常ではない刺激をもたらす。
「ソノ蟲、広ゲルダケジャナイ・・・痛ミ弱メ、他ノ神経敏感ニスル『クスリ』ヲダス。オ前モ、楽シメル。」
「だ・・・・だれが!!」
負けるものか・・・こんなものに犯されて・・・感じる・・・ものか!
憎悪の目でにらみつける私のことを無視するかのように、分厚い、巨大な手のひらが両側から私のわき腹、胸、そして、背中にかけてをなで上げてくる・・・う・・・いや・・・ぬ・・・ヌルヌルする!蟲の・・・分泌液が・・・塗りつけられている!!
塗られたところから、ピリピリとした刺激が伝わってくる。
からだが・・・ぴく・・・ぴくっと震え始める。
私の腰が、扇情的に揺れ動く様がこいつらに見られてしまう・・・
いやだぁ!
くやしい!はずかしい!
後から両胸をつかまれる! 前に回った奴がたっぷりとした私のお尻をしつこく揉みあげてくる・・・
「やめろおお!!」
叫ぶ、でも、私の言葉に反して、身体は妖しい刺激に反応してしまう。胸を前に、お尻を後に押し出して、まるで、こいつらの手に擦りつける様に!!
「デルアトマク・・・」
(無理するなよ)
妙に甘い声が耳元できこえる・・・生暖かい息が・・・左の耳に・・あああ・・・舌が・・・つむじを中心に、頭をぐるりと嘗め回してくる・・・
顔中に、こいつの汚いよだれがかかる・・・身体には虫たちの汚らわしい粘液が・・・私の全身は不潔な生物の体液にまみれてヌルヌルになってしまっている・・・
「いやぁ・・・やだぁああ!」
気持ち悪い!・・・こんなの・・・もう・・・気が狂いそう!!
でも、同時に、ヌルヌルとした感覚が、妖しい興奮を呼び覚ましてくることは否定できなかった。
「ひぎぃいいいい!!」
後から私の胸を揉む込んでいた奴が、私の体を持ち上げる。足が床から離れる!抱きとめられた胸がつぶれそうになり、肋骨がきしむ!
「くぁうんっ!!」
とがった爪の先で両方の乳首をつつかれる。電気が、脚の合わせ目に向けてビビッと駆け抜けた。身体をガクガクとみっともなく震えてしまう!
「ファク スリィラニ」
(ここだけじゃ痛いだろう)
後の奴がつぶやく! 何か生暖かいものが首にそって、するすると巻きついてくる・・・
こ・・・こいつの舌が、首を締め上げてくる!
「く・・・あ・・・い・・・息が・・・!」
くるしい!パニックが襲ってくる。いつの間に解放されていた両手で必死に首に巻きついた舌にしがみつく。しかし、奴の舌はじわり、じわり、とわたしの気道を締め付けてくる。
だめ・・・・・もう・・・・限界・・・視界がぼやけてくる・・・
力が・・・ぬけて・・・・・・だめ・・・・
指のグリップが無くなり、首の舌にしがみついていた両腕がだらりと垂れ下がってしまう・・・
(あああ・・・もういいの・・・おわって・・・終わってぇ!)
つらい・・・もういやだ・・・
わたしは、死を願う。
でも、こいつらはそんなに簡単に許してはくれなかった。
足が付くまでが身体が床に下ろされ、緩められた喉が息を吸い込んだ。その瞬間、弛緩しきった私の体の裏側から、妙に生暖かい吐き気が巻き起こった。
「・・・・!!」
それは、直腸を中から擦り上げられる感覚だった。
(ああああ!! お尻の、穴に! ひっ! ひぁああああああああああ!!!!)
気絶するほどおぞましく、そして圧倒的に危険な官能がわたしを包む。
蟲が吐き出した毒液に痺れ、痛み以外のあらゆる敏感になったアヌスの壁を、歪な形の長大な器官がずるずると這い上がってくる。
「うあぅあひぃいいいいいああああああ!!!」
凄さまじい感覚だった。神経が火を吹き、脳が焼け付いた。わたしは、上を向いて大きく開けた口と目からよだれと涙をだらだらと垂らし、嗚咽しながら震えることしか出来なかった・・・
後からわたしを串刺しにしている奴は、お構い無しに、わたしを羽交い絞めにし、両肩を掴んで、私の体を更にひきつけ、肉の杭を更に深く打ち込んでくる。
「う・・あ・・ぐわぁああアアアアアア!!」
(やめて・・・もう・・・ああああ・・・・たすけてええええ!!!)
身体が、真っ二つに裂かれる。本当にそう思った。ごつごつとした突起がヌメリの助けを借りてずるずると胎内に入り込んでくるのが判る。
「う・・・・うぐっ・・・・あ・・・・あぐっ!」
両肩が強く抱きとめられ、男の動きが止まる。内蔵が押し上げられ、胃が口から飛び出しそうになる。肩で息をして呼吸を整える。押し広げられた、粘膜から、ズキズキと倒錯した性感が下半身に響いてくる。
「あふっ・・・ひぃぃぁあっ!」
甘い声が漏れるたびに、身体をふるわせてしまう。自分の顔がだらしなく蕩けてしまっているのがわかる。情けないと思っているのに、狂わされた性感をとめることができない。
「あん!? うぁああああああっ!!!」
身体が・・・引き上げられる。私の後の穴を埋めているものが、ずるずると引き抜かれる。節くれだったそれが、さっきとは逆向きに神経の末端を刺激していく。すごい・・・こんなの・・・はじめて! 背骨が、いや、魂がお尻から引き抜かれてしまうような喪失感、そして、まるで高圧電流を流されたかのような激しく、容赦の無い性感の襲撃に、意識が真っ白に染まってゆく。
「スパンッ」
小気味のいい音がする。私の背後で小さな爆発がおきた。お尻から完全に引き抜かれたのだ。
「あ・・・あ・・・・あああ・・・・」
凶悪な、そして、強烈に太いものに禁断の孔を擦り上げられたわたしは、直ぐにはショックから立ち直れない。直腸の中がジンジンと熱くしびれている・・・その痺れは、わたしの腰の奥のほうを焼き焦がす。ゆらゆらと揺れる残り火の炎にあぶられて、私の腰は誘うように左右に揺らいでしまう。
(ま・・・・またいれられる!)
身体が再び下降を始めたとき、わたしは窮屈な部分を再び侵犯される恐怖に震える。
(いや!・・・駄目・・・こんど・・・いれられたら・・・)
力いっぱい、お尻を引き絞り、脚を後に反らせて、侵入をふせごうとする。その時!!
「いや、 はぁああああん!!!」
全身を襲う、甘い、痺れに私ははしたない声を上げていた。蟲によって広げられ、とろとろにとかされていた、私の、オンナの部分に、前にいる奴の、ごつごつしたモノが・・・
「うひ・・・ひぁああん!!」
あああ・・ゆっくり・・・あああああ・・・わたしを・・・おしひろげて!
だめ・・・ だめえええええ!!!
一ミリ、一ミリ、それが進んでくるごとに、身体をおそう高圧電流が更に数十ボルトずつ上がっていくようだ。
あ・・・もう・・・だめ・・・! いっぱいに!!
「くぁああああ!!・・・う・・・う・・・う・・・・う・・・・う・・・!」
だめ!! うごかさないで!! いっぱいに含まされたもののが・・
ギチギチに・・・こすれて・・・
前のワドゥクが私の両脚を膝の裏から掬いあげ、身体を激しく揺り動かし、その、奇怪なものでゴリゴリと私の内部を擦り上げてくる。私の豊かな腰の中心。接合している部分が火噴くように熱くなる。もう、抵抗することも出来なかった。わたしは、強烈な官能の波に翻弄され、情けない、歓喜の叫びを上げ続けていた。
「ひぃいいっ! うあああんっ!!」
耐えられなくなって、両腕で前のワドゥクに抱きつこうとする。その腕がつかまれ、強引に後に引っ張られる。
「い・・・いたいぃい!」
脱臼しそうなほどの痛みも、暴走している私のリビドーに鞭を入れる結果になってしまう。苦しい体制のまま、浅ましく腰を上下にシェイクさせてしまう。
後にひかれた両肘をまげられ、両腕の上腕と前腕が一束にたばねられた状態で何か冷たいものに巻きつかれる。
「ぐぅうっ!」
更に強く引き絞られる。上腕がほとんど背中に隠れるまできつく締められて、胸が弓なりに前に突き出され、お尻を後に突き出してしまう。
突き出した左の乳房に、前の奴の舌が巻きつく
「・・・・ぅっ!!!」
とがった牙の先が、腫れ上がった乳首にぶつかる!
同時に、前の男のモノが、わたしの、あああ・・・奥に!!
「ク・・・うわっ・・・くうううううううう!!!!!!」
腰の中心にあった熱の球が一気に爆発し、全身を焼き尽くす。
「ひぁあああ!! いああああああああ!!! うくぅぅぅぅぅっ!!」
突然の破壊的なエクスタシーに襲われ、わたしは拘束された身体をガクガクと震わせ、全身から汗をしぶかせる。
「あがぁああ! ぐぅうあああ!!」
私の瓦解を見た前のワドゥクが、面白がるような表情をして、私の体を放り上げるようにして、挿送を繰り返してくる。
「ひぐぅうううう!! あぐぁああ! あぐぁあああ!!!」
ああああ・・・止まらない!激しく揺り動かされ、私の官能は着地することなく更に高く、高く持ち上げられていく・・・
もう・・・もう! ああああああああっ!!!
(ああああ・・・だめ・・・限界!)
意識が燃え尽きてしまいそう。身体がガクガクふるえる。アアあ・・・ほんとに、こわされちゃう!!
「グビクライ、フェッシテビヒラ」
(こっちも楽しませろや)
後の奴が、野太い声で何か言う。その声の振動さえも、感度を限界まで上げられたわたしの身体の奥底に響き、官能を激しく揺さぶってくる。前の奴が動きをとめる・・・
「うううう・・あは・・・あはぁ・・・は・・あああっ・・・・」
まるで、フルマラソンを走り終わったかのように苦しげに息をつく・・・
呼吸のたびに、私の膣に深く差し込まれた熱く、硬いものに私の粘膜が引き連れ、全身にピリピリとした痙攣が走る。
右の肩に、後の奴の厚く、毛むくじゃらな手が押し付けられえる。狂ってしまっている私の神経はそれだけでも新たな絶頂にしびれ始める。
「やん! ひぅううん!!!」
ねじ切れんばかりに上体をくねらせる。どんな刺激も、何千倍に感じられて・・・もう・・わたし・・・
「ひ・・・・っ!? や! やああああ!!!!」
・・・だめ! そんなとこ!・・・あああ・・・再び私のお尻に、う・・・後の奴のモノが・・・
は・・・・はいってくる!!!
「ひぃいいいいいやああああああああああああっ!!!!!!!」
巨大な物が意外にもスムーズにヌルリとわたしの中に押し入ってくる。その異物感は圧倒的だった。そして、背後のやつに、華奢な両肩がつかまれ、背後で縛り上げられたわたしの両腕が逞しい胸の筋肉にめり込まんがばかりにひきつけられると、私の敏感な場所を巨大なペンチで挟みこまれるような強烈な刺激がわたしをおそった・・・
「かぁあああああああっ!!!!」
息も止まる感覚だった。目の前が真赤にそまった。股間から何かが激しく滴った・・・最初、私はそれが血だと思った・・しかし、それは狂わされたわたしの女陰が分泌した、恥ずかしい体液だった。
「メリメリメリ・・・」
粘膜がこすれあい、きしむ音が聞こえた・・・もう、そうとしか思えなかった・・・
(ひぃいいいい! いや! こんなの・・・こんなすごいのぉ!!!)
強烈だった・・二匹のワドゥクの間にサンドイッチにされ、二本の奇怪な器官に串刺しにされ、身体を乱暴に放り上げられ、着地と同時に突き上げ、つき飛ばされていた・・・
「やめてぇええ! おねがい!! もう!! 助けてエエエエエエエエ!!」!
泣いた・・・
叫んだ・・・
許しを請いてわめいた・・・
でも、容赦などはしてもらえなかった・・・・
「いくううう!! いくうううう!!! またぁ!!ああああああ!! もうやめてえええええ!!!!」
一体何時間、いや、何日つづいたのだろうか・・・それは終わりのない生き地獄だった。ワドゥクたちは何度も何度もわたしの中で、数世紀にわたって蓄積された邪精をうちはなちつづけた。そのあまりの勢いは受けたわたしの胎内に激痛を与えんばかりだった。
やがて、精も根も尽き果て、わたしが、声を上げることも、自から身体を動かすことが出来なくなったあとも、ワドゥクたちはわたしを犯し続けた。身体は動かなくても、あの、奇怪な蟲の分泌液のせいか、私の官能は激しく反応を繰り返した。
(もうだめ・・・もうだめ・・・殺して・・・おねがい・・・)
真赤に染め上げられ、朦朧としながら、死を渇望していたわたしの意識を、いつしか、慈悲深い黒い闇が包み込んでいった。